June 07, 2009

六角大王6を使ってみた

T42

↑六角大王6仕上げ表示で「リアルな室内・中画質」でレンダリング。立体光源にスポットライトを3個使い、別々に色を変えてみました。
レンダリング時間:21分20秒
元画像サイズ:792x482(一部トリミングして縮小)
使用モード:リアルな室内・まだらなし中画質
使用環境:Quad Core 2.67GHz(RAM 2GB) なのになぜかWindowsXP Home(32bit)w


うー、風邪が大分抜けてきた…
この2,3日は喉が痛くて痛くて寝たり起きたりしてました…

土曜日にamazonから六角大王6が届いたので、色々試してみました。それと、ついでに…と言うより、ついに思い切って前々から気になっていたVUE7 Infiniteも購入(^_^;
うーん、あの凄いデモムービー以外何の予備知識もないのでこっちも試すのが大変そうですが、数時間触ってみた限り、KPT BryceやPoser,Zbrushなどの目的特化型ソフトにありがちな変てこインターフェイスは採用しておらず、高価なソフトにも関わらず操作が親切で素直な作りなので意外と使いやすそうです。買ったその日からある程度のことができてしまう感じ。レンダリング速度も描く絵の美しさ・内容を考えれば従来のこの種のソフトや普通のレンダラー内蔵ソフトとは一線を画す速さと言っていいのではないでしょうか。

取りあえず今は六角大王6を色々テスト。基本的なインターフェイスは変わらず、操作に戸惑うことはありません。特にモデリングでは機能が増えても重くもならず使いやすい機能が追加された感じで、なかなか良いと思います。(shadeは機能が増えるたびに目に見えて動作が重くなったので、Shade5以降はほとんど使っていないんだよなぁ・・・)

ただ、個人的には回避策が見つかるまでは5.5が手放せない点もひとつだけ・・・(^^;
5.5までは対称モードで作った立体を標準モードに同位置コピペ、作業が進むとまたそのパーツを対称モードにコピペして修正、再び標準モードに同位置コピーするという作業を繰り返すのですが、6ではどうもこの技が使えない(正しくは使いにくい)ようなのです。

今回の売りの機能のひとつなんですが、六角大王Super6では対称モードを廃止し、対称レイヤーで管理して対称立体・非対称立体を混在させてモデリングできるという仕様変更がなされました。そこで上記の作業をするために予め新規書類で対称レイヤーを作っておき、標準レイヤーで立体をコピー、その対称レイヤーに同位置ペーストしようとすると、勝手に新規標準レイヤーを作り、そこにペーストされてしまうのです。
当然、その標準レイヤーを対称レイヤーに変更すると、立体の中心の位置がずれてしまい、二個の立体に分離してしまうので、いちいち半分削除し、立体を中心線まで移動、対称中央点の変換と、作業が増え、しかも正確性に神経を使わなければならないという、残念なことになってしまいます。
以前は対称モードの新規書類に立体を同位置ペーストすると、中心が変わらないので、余分な虚像側を削除して対称中央点を指定するだけでよかったのですが…
多分、対称モードが混在できる今の仕様なら、対称形状はずっとそのモードにしておくはず・・・という前提の仕様変更なのかもしれませんが、意外と対称モードから標準モードにして頂点やエッジ、テクスチャを片側だけ変更した後に、作業の流れの都合でまた対称モードに戻して修正する局面というのが自分には結構あるのです。
そうなるとやっぱり以前の5.5の仕様のほうが使いやすいのですよねぇ…(´・ω・`)ショボーン

あ、それとモーフ情報はやっぱり同位置コピペでは正常に受け継がれず、一度通常のペーストを行なって、その立体を削除する必要がある点は変わっていませんでした。これは直しておいて欲しかったなぁ…

6で良いのは以前よりは画面表示が軽くなったかな?と感じる点、仕上げ表示による最終画像の表現力の向上、OBJによる他アプリへのテクスチャの受け渡しが格段に楽になった事等でしょうか。

Test01_12m56s_cloudy

仕上げ表示については↑のレンダリング画像の建物のようにちょっと変な模様が出ることもあるようですが、普通に影にぼかしが入ったり、今風にGIに対応していたりと、数千円のソフトにしてこのコストパフォーマンスは異常と言えるかもしれません。(まあ、ボリュームライトやフォグ、パーティクルなど、あればより嬉しい機能は他にも一杯あったりしますが・・・(^^;)

<追記>
上記の変な模様の件について、コメントをいただいたので、ライブラリデータ「町並み.6KT」の該当部分のビルを調べてみたところ、ご指摘通り立体上部の外壁と窓のポリゴンが二重張りされていました。原因はレンダラではなくて、データのほうにありました。 

Polypoly

↑右がもとデータ、左が二重張りされたポリゴンを削除した状態
(2009/6/8)

Test04g_5m59s

↑曇った屋外・中画質でレンダリング。メカや建造物はそのままでもそこそこそれらしく見えますね。きちんと材質設定やマッピング(バンプ・透明度マップが追加された)してやるともっとリアルになるでしょう。ただ、この種のスカイライトはそのままだと人物の人肌がグレーっぽくなって悲惨になるので材質設定で最低限の調整が必要になりますね。背景の色にマップ画像を指定した場合、仕上げ表示のレンダリングには反映されないみたい。(色は反映される場合あり)
初級の中画質までを試しただけで、全部を試したわけではないですが。

上の画像はライブラリから町並み大を三つ繋げて戦車を一両追加したものを「押すだけかんたん設定(初級)」の■曇った屋外・中画質でレンダリングしたもの。うちのQuad Core 2.67GHz(RAM 2GB)で787x449ピクセルでレンダリングに6分かかりましたが、同じデータを以前のメイン機、Athlon64 3000+ 2GHz (RAM1.25GB)では50分以上かかりましたからマルチコアプロセッサで劇的に速くなるというのはどうやら本当のようです。

Scr1

で、VUE7を購入したので、早速このデータをOBJでVUE7に渡したところ、形状・UV情報・色・拡散反射データ(色マップデータ)についてはまったく問題なく受け渡され、インポートしたら直ちにレンダリングできました。これは素晴らしい。バンプや透明度マップについては未確認ですが、仮に対応していなくても、UVがきちんと渡っているので追加して修正するのは簡単でしょう。OBJで書き出す際にテクスチャも渡す指定にするわけですが、そうするとデータ内で使われているマップ画像を適当な名前で全て指定形式(BMP,PNGなど)で書き出すので、ひとつのOBJデータにつきひとつフォルダを作って、そこに書き出すようにします。

Test03_vue43s

↑VUE7でレンダリングした画像。
元サイズ787x449でレンダリング時間は43秒(QuadCore)ですが、反射などの設定を行っていない素の状態なので、六角大王6とは比較できません。

今日の一番上の画像もそうですが、ライブラリのステージ1と作成途中の初音ミクを同様にレンダリング&エクスポートテスト。

T3

↑元はこんな感じ

T3_out_sofs_05m32s

↑そのまま■晴れた屋外(中画質・ソフトな影)でレンダリングするとミクが黒人にΣ(゚д゚;)

T3b_out_sofs_5m36s

↑とりあえず肌色は表面材質ウインドウで「自己発光」を30前後まで上げ、他に必要な箇所も含めて「光沢強度」や「光沢広さ」を下げてなんとか見られるような形に(中画質・ソフトな影じゃないほう)表面材質ウインドウで値を変更した場合、適用ボタンを押さないと反映されないので注意。(すぐ忘れる)

T3b_out_kumori_sofs_5m36s

↑曇った屋外…ちょっと顔などの自己発光が目立ってますね

で、仕上げ表示では透明体が落とす影に対応していないようで、左のをそのままレンダリングするとこんな感じに…
Toumeikomatta

うわ、嫌っ…
これは眼球の手前にキャッチライト(目に入る白い点)用の透明ポリゴンがあり、影を落としているせい(多分)なんですが、キャッチライト状のポリゴンを作って透明ポリゴンを使わないなど、他の方法で切り抜けるしかないかなぁ…まあ、あくまでも六角大王6でのレンダリングにこだわるならですが。例えばMAXなんかだと、形状ごとに影を落とさない設定ができたりするんですよね。

上記の部分をさらに確認したところ、透明ポリゴンのせいではなくて、色は同じなんですが、黒くなった部分はモーフィング設定時等に選択しやすいように、光沢の強さだけを変更していた部分でした…orz
5.5では光沢の強さを変更しても場所によってはほとんどこの差が出ないのでわからなかったのが、6のレンダリング用に変更した通常の顔色と色が違ったために自己発光の設定ができずに残り、極端に差がでたということです。その部分を全部周囲の顔色に変更してレンダリングしたのが以下の画像です。問題ないですねw

Toumeikomannakatta
↑六角大王6 ■晴れた屋外(中画質・ソフトな影じゃないほう)でレンダリング

以下はステージ1+ミクをVUE7にOBJで渡してそのままレンダリングしたもの。

Test04c

テクスチャの細かい設定がされていないとは言え、VUE7のレンダリングの速さは異常(笑
うーむ、今日は久々の大河ロマンになってしまった…orz

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