というわけで、早速購入したニコンのCOOLSCAN V EDでリバーサルフィルム2本分をスキャンしてみました。

まず、フィルムの装てん方法ですが、これはスキャナ本体にフィルムがスリーブか、マウントかにより35mmストリップフィルムアダプタか、スライドマウントアダプタのどちらかを選んで差込んで使います。
ストリップフィルムアダプタは自動販売機のお札の挿入のようにある程度フィルムを挿入口に入れると自動的に装てんされます。これは非常に便利です。
36枚撮りだと最大7本のフィルムを出し入れしなければなりませんから、手間は少しでも無いほうがよいですし、フィルムフォルダーにはさむタイプだとその際によくゴミが付着するのですが、その心配もありません。あまりカールしたフィルムや1コマだけのストリップフィルムは別売りのフィルムフォルダーを使用しなければなりませんが、普通はこれで十分でしょう。

ただし、ひとつだけ不都合というか、たまにコマがずれることがあり、フィルムフォルダータイプのような確実性が足りないようです。この場合はフィルムを一度取り出し、逆向きにして挿入することで正常に読み込むことができるようです。(説明書あまり読んでいないのでソフト的に回避できるかどうかは不明)
スキャンは一コマずつプレビューして読み込み範囲を指定、必要ならコントラスト等を調整してスキャンすることもできますし、バッチスキャンといってサムネイルを必要数あらかじめ選択し、最大6コマ分を一気にスキャンすることもできます。後者の場合はコマずれに対応できないので、サムネイルで確認してスキャン指定からはずし、フィルムを挿入しなおして再度ずれたコマだけ本スキャンをやり直す必要があります。

肝心のスキャン画像の品質ですが、これはさすがに最近のフィルムスキャナだけあって、なかなか良いと思います。USB2.0を使う限り、読み込みもまあまあ早いです。本スキャンはDigital ICEなどを使うか使わないかによって変わりますが、何も使わないと1カット20秒くらい。プレビューの読み込みがもう少し速いとなお良いのですが。
スキャンには予めインストールしたNikon Scanというソフトか、フォトショップ等から行います。
ちなみに、レタッチソフトとしてAdbe Photoshop Elements2.0が同梱されています。
前使っていたDimage Scan Dual IIIよりも解像度ははるかに勝っていますし、色味も比較的オリジナルポジに近い色でスキャンできるのが嬉しいです。(Dimage Scan Dual IIIではかなり赤がかぶったりしてましたので修正が大変でした。)

コントラストはデフォルトの設定では全体にフラットな感じでスキャンされますが、その分階調が豊かで基本的なトーンカーブ修正や自動・手動コントランスト調整、スキャンイメージエンハンサという自動コントラスト調整の発展型?機能などもあり、意図に応じてスキャンの段階でも色々調整できる感じです。その気になれば設定を色々保存して使い分けることもできます。ちなみにここまでの写真はほぼデフォルトの状態(3枚目のみ、やや明るめに調整)でスキャンしたものですが、オリジナルの色味や雰囲気はそれぞれ近い感じで出ています。
デフォルトの色はオリジナルより地味で、わずかに赤がかぶる傾向がありますが、もともとオリジナルの雰囲気に近い色が出るので、調整は比較的楽そうです。
また、ゴミ取りなどの機能を有したDigital ICE Advancedと呼ばれる4種類の補正機能があり、Ditgital ICEというゴミ取りのほかに退色したフィルムを復元したり、フィルムの粒状性のノイズ軽減、Digital DEEと呼ばれる逆光等でハイライトが飛んだりしているカットを部分的に補正して暗部や明部のディテールを残したまま全体を平均化するようなことができます。
ただし、これらを使うとその分、スキャン時間が長くなります。Digital ICEはゴミも適度に取れますし、等倍画像で見てもうっすらと汚れたようなざらつきが抑えられますので、常にかけておくほうが良いかと思いました。ゴミ取り効果は以下のような感じ(等倍画像)ですが、さらに強くかけるという選択肢があります。

Digital DEEも試してみましたが、これもなかなか面白い機能だと思いました。

上の写真にちょっと過度にかけすぎた感じですが、こんな風になります。

まだ説明書などもほとんど読まず、デフォルトの設定中心で使ってみましたが、かなり買ってよかった満足度の高そうな機械です。^^
本日の写真はCANON NewF-1 + NFD50mm/F1.4、NFD100mm/F2.0、COSINA 19-35mm/F3.5-4.5(M42+マウントアダプタ)で撮影。ベルビア100使用。
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