ミクさんPVを作る13 ~境界を綺麗に合成する~
今回は合成の境界線について。
上のスクリーンショット(以下スクショ)のように、普通にSkyで抜いて連番動画を合成した場合、背景の
影響で合成の境界線(フチ)が目立つ場合があります。これは上に重ねる動画の、アンチエイリアスや
透明マテリアル設定等でできるアルファチャンネルの半透明な部分にレンダリング時のSkyの色が混合
されるせいです。
ちなみに、上のスクショではMixの横の合成する画像のアルファチャンネルを使用するボタンをオンにして
います。(赤枠内)
これを使うとAlphaとFac:を繋げる線が必要ないので編集画面がすっきりするのと、Fac:値を調整することで
手軽に半透明にできるなどのメリットがあります。
また、合成する動画のAlphaとMixのFac:を繋き、このボタンを併用することで多少フチが目立たなくなります。
とりあえずフチを消す方法として、合成する画像のアルファチャンネルを一旦Blur等でぼかし、RGBCurves等
でコントラストを調整してアルファチャンネルを痩せさせる方法が考えられます。
再度のレンダリングが必要ない方法としては手軽ではありますが、細かく見ると一部痩せた部分が目立った
り、透明に近い部分が完全に消えてしまったりすることがあります。
そこで今回は手前のミクさんをレンダリングする時に、既にレンダリング済みの背景の連番動画を背景
(Worldのテクスチャ)として読み込んでレンダリングすることで、半透明の境界に背景の色を混じりこま
せる方法をとりました。
この方法ですと、レンダリング時間はさほど変わりませんし、合成時にもアルファチャンネルを加工する
必要が無くなり、綺麗に合成できました。
以下のスクショの赤枠内はレンダリング時に必要な設定です。
↑ちなみに、合成時は背景をぼかすので、背景の▼Image SamplingのFilter:のEccentricityとFilter Size
を大きめにして背景表示をぼかし気味にしています。
↓そのまま合成してもフチが出ません:-)
※今回も我流ですので、もっと良い方法があるかもしれません:-)
Blenderは機能が豊富なので、これを使えば一発だったのに~ということが良くあります(笑)
■2012.6.17追記
コメントでStraight Alphaを使う方法を教えていただきましたので、追記します。
Render>Shading>AlphaのところでSkyからStraight Alphaに切り替えると、背景
の色情報が混ざらない、その名の通りのストレートなアルファチャンネルを作って
くれるので、面倒なことをせずに綺麗に合成できますね。
早速他の合成にもがしがし活用させていただいています。
コメント、ありがとうございました(_ _)
やはり、これを使えば一発だったのに~機能満載のBlenderは侮れません:-)
Blender2.61使用
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Comments
Renderタブの▼ShadingのAlphaをStraight Alphaにするのは如何でしょうか?
かなりマシになるはず
もう試していてダメだったならアレだけど…
Posted by: | June 17, 2012 02:05 AM
コメント、ありがとうございます。
教えていただいて合成が楽になり、本当に助かっています。
ありがとうございました。
Posted by: いしだ | June 17, 2012 08:49 PM