複製に挑戦 1
↑レジンキャストで複製した自家製ケムール人
(目はPhotoShopによる加工です。電飾ではありません(笑))
ブログを更新しない間何をやっていたかというと、レジンキャストによる複製に挑戦したりしてました。
以下、自家製ケムール人の複製の工程を思い出しつつ書いてみたいと思います。
とりあえず複製に必要なのは広くガレージキットに用いられるレジンとその型、接着剤にレジンに馴染むパテですね。
レジンはオリジナルインテリア雑貨ショップ アメージングというお店から通販で購入。個人でやっておられるお店ですが素晴らしく対応が早く、丁寧でHPのHOW TO記事も私のような初心者にも大変参考になります。レジンキャストに挑戦したい方には断然お勧めのショップです。
で、型ですが、普通はシリコンを使うわけですが、ここはそんなに量産する必要もなく、複製が2,3個分とれれば良いということで近くのダイソーで「おゆまる」を買い占めてきました。見かけるたびに買ってくるので、もう30個以上になるでしょうか(^^;
おゆまるは90度以上のお湯につけると柔らかくなり、温度が下がると硬くなる素材で、型取りには最適。
何かと大げさで色々なテクニックも必要とされるシリコンと比べて優位な点は
・柔らかいうちに原型に押し付けるだけで誰でもごく短時間で簡単に型がとれる
・何度でも使えるので気泡の問題が起きた時等、何度でもやり直せる
・レジンとの相性も良く、離型剤を使わなくても簡単に剥がせる
・弾力があるので複雑な出っ張りがあるものも対応しやすい
・離型剤を使わないので、出来た複製物を洗う必要が無い
ただ、レジンを使う上で致命的な点は、型がすぐ駄目になりやすいということですね。
・レジンの場合、固まる時に相当発熱するので、完全に冷えた状態で型(おゆまる)をはがさないとおゆまるの特性上、くっつきまくったりしてぼろぼろになる。さらに、完全に冷えてもおゆまるに混じっている空気が熱で膨張してあばたになりやすい。
レジンは量が多いほど早く固まり易く、発熱量も高くなるようで、太い(厚い)ものほど型が壊れ易いです。
また、型を取る時やとった後も変形が起こり易いので、厳密な複製は難しいようです。
今回はとりあえず、高さが16センチほどのケムール人をまるまる複製するということで、型についての注意はあまりしてませんが、中空の原型を作るなどしてレジンの厚みを減らすことができれば発熱も少なく、型が持ちそうな気がします。
てなわけで、まずは原型(以前作った紙粘土製ケムール人)の手足をカッターでちょん切って百鬼丸状態にしました。(右の白い二つはレジンで複製したもの)
で、おゆまるを暖め、柔らかくなった状態で手早く原型の前半分にぎゅうぎゅうと押し当て、硬くなってまだ十分に型がとれていないところにはドライヤーで熱風を吹きかけてさらに押し当てて調整。(下写真左)
火傷には注意しないといけないですね。ある程度原型に厚みが無いと形が歪んでしまうので、おゆまるは大量に使っています。原型は着色の上、つや消しコーティングしているので、耐久性が高く、おゆまるで何度型をとっても大丈夫でした。太腿などカットした部分の断面はやはりおゆまるに剥ぎ取られたりするので、原型は最低限コーティングはしておいたほうがよさそうです。
ちなみに、今回おゆまる専用に電気ポットを購入しました。(2千円弱)
これがあると、いつでもお湯を沸かして保温できるので、必要な時に蓋を開けてそのままポットにおゆまるを放り込むだけでOK。これはお勧めの技です。(笑
前の部分が完全に冷えて固まったら、今度は後ろ半分を同じように密着して両面の型が完成。完全に冷えるのを待ってから原型を取り出しました。(下写真右)
実は前と後ろの接合面(段差)の関係上、後ろから先に型を作ったほうが粗が目立たないのに後から気づきました(^^;
型ができたら、前と後ろを密着させ、太腿を湯口にして(実際には型をとる時、割り箸を太腿の断面に当て、型が冷えてからカッターで割り箸と太腿断面の間を削り、湯口を広げました)、さらにレジンがこぼれないように大量のおゆまるで周りを覆い、レジンを注ぎ込みました。
※レジンを使う時はシンナー系の匂いもするので、部屋の戸と窓は全開、そう寒くないときは扇風機を回して、さらに有機溶剤系のマスクと工作用のプラスチック眼鏡をかけ、使い捨てのビニール手袋を必ずつけて作業してます。
レジンは同量のA液とB液を混ぜ合わせるわけですが、最初、攪拌が十分でなかったため、A,B液の混ざりが悪く、ほとんど固まりませんでした。こうなると型がべとべとになり、あとが大変。攪拌はしっかりやらないとだめですね。
ちゃんと混ざっていれば数分で固まりますが、発熱の関係で完全に冷たくなるまで待たないと型が壊れます。
↑中ではケムール人がひっくり返ってます
おゆまるの透明な奴だと、中でちゃんとレジンが流れているかどうかが確認できて便利です。
実際には何度か型を作り直し、以下のような感じで片方の型をカッターで切ってあわせやすいようにしました。レジンが隅まで流れるように敢えてバリだらけにしてます(笑
同様に他のパーツも複製。
これでパーツが揃いました。バリや余計な部分をカッターや荒い紙やすりで除去。
とりあえず、今回はここまで(^^)
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